様々な体の不調や老化の原因となることのある活性酸素。
活性酸素の発生要因はたくさんありますが、現代社会に生きる私たちが、頻繁に口にしている加工食品にも、その原因が含まれています。
その原因は、加工食品に含まれる「食品添加物」です。
今回は食品添加物について解説したいと思います。
なぜ食品添加物をとると活性酸素が増えるの?
レトルト食品やインスタント食品は、毎日忙しく過ごし、家族ではなく一人での食事(個食)が進む現代の食生活には便利なもので、欠かせない存在になっていますよね。
調理が簡単なだけでなく、長期間保存できるものも多く、買い置きしておくととても便利です。
しかし、そんな加工食品はなぜ、長期間腐ることなく袋を開け温めるだけでおいしく食べられるのでしょうか。
それは、加工食品に含まれる「食品添加物」のはたらきによるものです。
そもそも活性酸素とは私たちの体に入ってきた、菌やウイルスを攻撃するために次々と発生します。食品添加物は私たちの身体には「有害物質である」と判断され攻撃対象とみなされます。その結果、食品添加物の摂取により活性酸素の発生をうながしてしまうことになるのです。
つまり、加工食品の中の食品添加物をたくさん摂ればとるほど、活性酸素が増え老化現象が進みやすくなるのです。
どんな食品添加物があるの?
保存料、防腐剤
その名の通り長期間腐ることなく保存するために、食品に添加している物質です。
レトルト食品やパン、ジャムなどには欠かすことのできない保存料や防腐剤ですが、これらは食品添加物の一種であり活性酸素の発生要因です。
賞味期限が長い食品は買い置きができ便利ですが、保存料や防腐剤がたくさん含まれていることを覚えておきましょう。
着色料
練り製品やソーセージなどの加工食品に含まれていることが多いのが着色料です。
食品に食欲をそそるようなきれいな色をつけることを目的に添加されています。
最近では自然由来の着色料も生まれ、それらを使った加工食品も生まれています。選ぶときには食品表示をよく見て、できるだけ自然由来の着色料を用いている加工食品を選ぶとよいでしょう。自然由来の着色料はアントシアニン、カロチノイド、クロロフィル、紅花黄色素などと表示されており、ほとんどのものが植物由来です。安心して食べることができますね。
酸化防止剤
袋を開けるだけですぐに使えて便利なカット野菜。そんなカット野菜に含まれていることが多いのが酸化防止剤です。
野菜は切り口が酸化することにより変色していきますが、カット野菜はいつまでも切りたてのような色をしていますよね。
野菜がいつまでも切りたてのようなおいしそうな新鮮な色に見えるように酸化防止剤は使われています。
食品添加物が少ない食品は?
活性酸素はあまり増やしたくないので、できるだけ食品添加物をとらないようにしたいですよね。そんな時は、食品添加物が少ない食品を探しましょう。
一昔前には、専門店に行かなくては手に入らなかったものですが、最近では健康志向ナチュラル志向の人が増え、街中のスーパーでも「食品添加物無添加」の食品をよく見かけるようになってきました。
ソーセージや練り製品を使いたいときにはできるだけ「食品添加物無添加」のものを選ぶようにすると、安心して加工食品を食べることができます。
食品添加物を摂らないために避けたほうが良い食品
しかし、以下のような食品には、どうしても食品添加物が含まれています。
- レトルト食品
- インスタント食品
- カット野菜
- 肉や魚の切り身
それらを避けるために、食材(肉、魚、野菜など)は丸ごとの状態で購入し、よく洗ってから自宅で加工し使用しましょう。
レトルト食品やインスタント食品は、便利な反面、多量の食品添加物が含まれていますのでたくさん摂るのは心配です。
毎日忙しく食事作りが億劫な人は、休日に常備菜を作り置きし小分けにして冷蔵冷凍保存し少しずつ食べるようにしましょう。
活性酸素を増やさないために
シミやしわなどの原因にもなり、数々の9割の病気の原因でもあると言われている活性酸素。できることなら、あまり増やさず健康に長生きしたいものです。
活性酸素を増やさないために食品添加物を控えることが大切だとお話ししてきましたが、「ストレス」も活性酸素発生の原因になりますから、過剰なまでに食品添加物にとらわれすぎてストレスが溜まるようでは元も子もありません。
何事もほどほどが大切ですので、たまにはレトルト食品や加工食品にも頼り、美味しく楽しい食生活を送りましょう。
まとめ
活性酸素が増える要因となり得る「食品添加物」についてお話してきましたが、いかがでしたか?
活性酸素を増やさないために、便利な加工食品にあまり頼りすぎないことも大切ですが、ストレスを溜めないよう気持ちに余裕を持つこともとても大切です。
心も体も健康に長生きできるように、食品添加物とうまく付き合っていきましょう。
そうすることで心も体も若々しく保つことができるはずです。
管理栄養士
管理栄養士として、病院・保育園で長年勤務している。保育園では献立作成・発注・大量調理・食育を担当。現在は病院にて、栄養指導・栄養管理・献立作成などを担当している。 プライベートでは、5歳と2歳の兄妹の母として家族の健康を守るべく日々奮闘しております。