味噌汁は高血圧になりにくい!?味噌の種類とレシピ3つをご紹介

日本のソウルフード「味噌汁」。毎日欠かさずに飲んでいるという方も多いのではないでしょうか。きっと、あなたのお家でも定番の味噌があると思いますが、最近ではスーパーに行けば色んな種類の味噌が並んでいます。白味噌や赤味噌、米味噌に豆味噌など色々な種類があって、「いったい何が違うの?」と疑問に感じつつも、結局はいつもの味噌を買う人が多いのではないでしょうか。また、「味噌汁は体に良い」という意見がある一方で「塩分が気になる」という声も多く聞かれます。今回は味噌汁の塩分と健康効果について解説し、味噌の種類についても説明します。また、美と健康のためにオススメな味噌汁レシピを3つご紹介するので、参考にしてみて下さいね。

味噌汁は高血圧の原因になる!?

味噌汁の塩分が高血圧の原因になるのではないか、と心配して味噌汁は控えめにしているという人も多いのではないでしょうか。しかし、大豆を発酵させて作った味噌はさまざまな栄養成分を含んでおり、塩分と相まることで体に優しい作用が期待できることがわかってきました。こちらでは、味噌汁が高血圧の原因になるのかどうかを解説します。

味噌汁の塩分量

一般的な家庭の味噌汁は、200ccのお椀1杯あたり約1グラムの塩分が入っています。厚生労働省による食事摂取基準では、1日の塩分量を健康な男性では9グラム未満、女性では7.5グラム未満と推奨されているので、味噌汁1杯飲んだだけで1日分の1割を超える塩分を摂取することになるのです。

味噌汁は利尿効果が強いため高血圧になりにくい!?

研究はいまだ動物実験の段階ではあるものの、味噌汁と食塩水を比べた研究結果では「味噌汁は高血圧になりにくい」という結果が出ています。この研究では、塩分濃度が同じ味噌汁と食塩水をラットに与えて血圧の変化を調査しました。その結果、味噌汁は食塩水に比べて血圧の上昇が低値であり、「30%の塩分をカットした効果がある」と分析されたのです。また、同じ濃度の食塩水に比べて味噌汁は利尿効果が高いことも判明しました。これにより、水分と塩分が体外に排出された結果、血圧が上昇しにくくなったと考えられます。

野菜たっぷりの味噌汁ではさらに減塩効果も

野菜に含まれるカリウムには、摂り過ぎた塩分を排出する作用があります。また、カリウムは水に溶け出す性質があるため、野菜たっぷりの味噌汁にはカリウムが溶け出し、減塩をサポートする効果が期待できるのです。そして、野菜から出た旨味があるため、塩分が少なくても美味しい味噌汁を作ることができます。

味噌の種類と健康効果について

マンネリ化しがちな味噌汁も味噌の種類を変えるだけで全く違った一品になります。こちらでは味噌の種類と健康効果についてお伝えします。

味噌の原材料「麹」の種類による分類と健康効果

【米味噌】米味噌は、「米麹」を使って作られた味噌です。全国各地で生産されており、日本で一番広く使われています。研究段階ではありますが、米麹には塩分を排出する効果が期待されています

【麦味噌】麦味噌は、「麦麹」を使って作られた味噌です。四国・九州・中国地方で生産されています。こちらも研究段階ではありますが、麦麹に含まれる成分に血糖値を下げる効果があると考えられています。

豆味噌】豆味噌は、「豆麹」を使って作られた味噌です。中京地方(岐阜・三重・愛知)で主に生産されています。八丁味噌が代表的です。他の味噌に比べて亜鉛が多く、細胞の新陳代謝をサポートするので、美肌効果が期待できます。また、大豆イソフラボンが豊富なため、更年期以降の女性にもオススメです。

【調合味噌】調合味噌は、「米味噌+麦味噌」など異なる二種類以上の味噌を合わせて作られたものや、味噌を醸造する時に複数の麹を混合して作られたものがあります。調合味噌は、クセがなくマイルドな風味のものが多いようです。

味噌の味による分類

味噌には、甘口・辛口があり、塩の量によって分類されます。塩の量が多く塩辛いものが「辛口」、塩の量が少なく味がマイルドなものが「甘口」と表現されるのです。また、「麴歩合」によっても味わいが変わります。麹歩合とは原料の大豆に対する麹の比率のことですが、塩分量が同じ場合、この麹歩合が高い方がより甘味が強くなるのです。

味噌の色による分類

味噌は白いものから黒っぽいものまでありますが、その濃淡の違いは「メイラード反応」によるものです。味噌におけるメイラード反応とは、原料である大豆のアミノ酸が糖と反応して褐色に変化することを言います。味噌は、発酵・熟成の過程でメイラード反応が進んでいくので、熟成時間が長いほど色が濃くなっていくのです。

美と健康を叶えるオススメ味噌汁レシピ3選

健康効果が期待できる味噌汁ですが、今回は女性のお悩みを解消するオススメ味噌汁レシピを3つご紹介します。また、味噌の種類を変えるだけでも、見た目も味も全く違った一品になりますので、新しい味噌にチャレンジするのも良いかもしれませんね。

ブロッコリーのバター風味味噌汁~美容~

<材材(2人分)>ブロッコリー:1/2房 コーン:大さじ1  出汁(昆布+鰹節):300cc  味噌:大さじ1  バター:大さじ1

<作り方>1.ブロッコリーを小さめに切る。2.小鍋に出汁を入れ温める。3.1とコーンを加え加熱する。4.火が通ったら、味噌を溶かす。5.お椀に盛ってバターをのせる。

★料理のワンポイント★ブロッコリーに含まれるスルフォラファンという成分には解毒作用と抗酸化作用があるため美容効果が期待できます。

鰹節香る豆腐味噌汁~疲労回復~

<食材(2人分)>豆腐:1/2丁  長ネギ:1/4本  鰹節:6g  味噌:大さじ1  昆布出汁:300cc

<作り方>1.鰹節を耐熱容器に入れてラップをかけずに600wの電子レンジで1分加熱したら、手で揉んで粉状にする。2.長ネギは小口切り、豆腐は食べやすい大きさに切る。3.小鍋に昆布だしと1を入れ、火にかける。4.沸いてきたら2を加え再び沸いてきたら弱火にして味噌溶かす。

★料理のポイント★香り豊かな鰹節を粉状にして濾さずに丸ごと頂きます。アミノ酸など鰹節の栄養を余すことなく摂取でき、豆腐のビタミンB1と長ネギのアリシンの相乗効果で疲労回復効果が期待できます。

女性に嬉しい納豆汁~美腸~

<食材(2人分)>ひきわり納豆:1パック  ナメコ:1パック  絹豆腐:1/2丁  長ネギ:1/2本  水:300cc 白だし:大さじ2 味噌:大さじ1

<作り方>1.なめこは、ザルに入れサッと水で洗う。2.長ネギは小口切りにする。3.小鍋に水と白だし、1を入れる。4.絹豆腐はスプーンですくいながら加え。中火にかける。5.沸いたら味噌を溶かし、ひきわり納豆を加え混ぜる。

★料理のポイント★発酵食品である納豆と食物繊維が豊富なナメコには整腸効果があります。また、豆腐や味噌に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするため、更年期以降の女性におすすめの一品です。

まとめ

味噌汁の健康効果や種類についてお伝えしましたが、定番ではない味噌についても理解が深まったのではないでしょうか。毎日食べる味噌汁だからこそ、たまには味噌の種類を変えてみるとバリエーションが豊かになります。日本のソウルフード「味噌汁」は、これからも美味しい健康習慣として大切にしたい食べ物です。

 

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